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長州産業の太陽光パネルの口コミ・評判は?30年保証が付くのはどのパネルか

長州産業の太陽光パネルは現行4系統で、出力保証は10年から30年まで分かれ、どれになるかは見積書の型式の1行で決まることを示したアイキャッチ画像

長州産業の太陽光パネルを公式サイトで見ると、Nシリーズ・Bシリーズ・Gシリーズ・ほっとパネルと、4つの名前が並んでいます。

どれが自分の屋根に載るのかは、仕様表を見ても分かりません。出力と寸法の数字は並んでいますが、屋根の形も、雪も、方角も、そこには書かれていないからです。

評判のほうも気になると思います。必ず出てくる「中国製ではないのか」という話には、公式が「太陽電池モジュールを国内生産」と明記しています。

そしてもう1つ、同じ長州産業でも、載せるパネルによって保証の年数が変わります。10年のものから30年のものまであり、その差はパネルの型式で決まります。

屋根に太陽光パネルを載せた戸建て住宅の外観
長州産業の住宅用パネルは4系統。どれを載せるかで保証の年数が変わります。

この記事では、①いま買えるのはどのパネルか ②いくらかかるのか ③うちの屋根に載るのか ④買ったあとの25年・30年はどうなるか、の順に整理します。

パネルごとの保証年数は、公式カタログと住宅用保証規定に書かれています。この記事では、その書いてある場所まで示します。見積もりを取るときに見るのは、パネルの型式の1行です。

筆者は大手メーカーで電池開発に長年携わってきたエンジニアです。数字はすべて、出どころのページを付けています。

長州産業に決めている方は、扱っている会社をここで集められます。

同じ長州産業のパネルでも、どの会社が工事をするかで保証の前提が変わります。メーカー保証が効く条件のひとつが「長州産業が認定した施工認定店による施工」だからです。

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蓄電ラボ管理人

この記事を書いた人

蓄電ラボ管理人

大手メーカーでリチウムイオン電池の開発に長年従事。さまざまな機器の電池設計・評価で培った知見をもとに、家庭用蓄電池と太陽光発電の経済性を中立的な立場で解説しています。

目次

いま買えるのはどのパネルか

長州産業の住宅用の太陽光パネルは、いま4つの系統で売られています。

表A|長州産業の住宅用パネル 4系統

シリーズ最上位の出力セルと構造
N390WN型TOPCon
B364W単結晶
G348Wヘテロ接合
ほっとパネル362Wヒーター一体

長州産業「太陽光発電システム」製品ページおよび各シリーズのカタログより(2026年9月15日確認)。出力は各シリーズの最上位モデルの値です。モジュール変換効率はNが22.0%、B・G・ほっとパネルは20.4〜20.5%。NはJAPAN BLACKと呼ぶセルを半分に割ったハーフカット構造、Gはヘテロ接合のセルに波長変換の機能を組み合わせたものです。

1枚あたりの出力がいちばん高いのはNシリーズの390Wです。1枚で多く発電するほど、少ない枚数で目標のkWに届きます。屋根に並べられる枚数が少ない家ほど、この差が効いてきます。

ほっとパネルだけは目的が違います。太陽電池とヒーターを一体にして、雪を融かすための製品です。

型式は末尾の1文字まで見てください

カタログの仕様一覧を見ると、よく似た型式が並んでいます。ここは1文字で別物になります。

表B|末尾の1文字で寸法が変わる

型式公称最大出力寸法
CS-223B81223W1,616 × 718mm
CS-223B81S223W1,372 × 845mm

長州産業 Bシリーズのカタログおよび小型パネルのカタログの仕様一覧より。

出力はどちらも223Wですが、寸法が違うので屋根への並べ方が変わります。見積もりが届いたら、パネルの型式は末尾の1文字まで確認してください。

もう1つ、検索でよく出てくる CS-335K41H は、現行の公式カタログには載っていません。K系の旧型です。

蓄電ラボ管理人

型式は「だいたい合っていればいい」ものではありません。末尾の1文字で寸法が変わり、シリーズの記号で保証年数が変わります。

見積もりを取ったら、まずパネルの行の型式を見てください。その1行から保証年数が読める、というのが後の章の話です。

長州産業のV2Hはどれを選ぶ?2製品の違いと対応車種・総額の内訳

同じメーカーで、EVと家をつなぐ機器も検討する方はこちらです。 → 読んでみる

最初に押さえるのは、4系統のどれか。そして、型式は末尾まで。この2つです。

いくらかかるのか

長州産業は、パネルの価格をカタログで公開しています。まずはその金額から見ていきます。

カタログの価格は、値引き前の金額です

表C|Nシリーズ最上位のメーカー希望小売価格

金額(税込)何が入っているか
パネル1枚(CS-390N11・390W)255,310円本体のみ
15枚=5.85kW分約383万円本体のみ

長州産業 Nシリーズ カタログ(2026年5月18日版)より。工事費は含みません。

この金額に何が入っていないかは、カタログの裏表紙に書かれています。

本カタログ掲載商品の価格には、配送料・設置調整費・工事費、使用済み商品の引き取り費等は含まれておりません。

長州産業 Nシリーズ カタログ(2026年5月18日版)

工事費が入っていません。そのうえで、実際には販売施工店が値引きして売ります。カタログの金額は値引き前の上限で、実際に払う額は見積書で決まります。

別売と別途工事がいくつもあります

もう1つ、総額を動かすのが別売品です。カタログを追うと、次のようなものが本体とは別に並びます。

本体とは別に見積書へ載るもの(例)
  • 電力計測制御ユニット … 出力制御の地域で必要になります
  • 一括制御リモコン
  • 接続箱 … 屋内設置タイプのパワコンには必要です
  • 自立運転コンセントの設置工事 … 屋外設置タイプはあらかじめ工事が必要とカタログに書かれています
  • 降雪センサー … ほっとパネルの融雪を自動で動かす場合

ここに挙げたものが全部というわけではありません。構成によって、載るものも載らないものもあります。

だから届いた見積書は、いちばん下の総額ではなく、明細の行を1行ずつ見てください。本体の型式のほかに、何が何点ぶら下がっているかが、金額の差になって出てきます。

ダイニングテーブルに広げた屋根のパネル配置図と発電量のグラフを指さしながら説明を受けている様子
見積もりの説明では、屋根の配置図と発電量の予測が一緒に出てきます。見るのは総額ではなく、明細の行です。

見積書が届いたら確かめる4点

ここまでの内容は、見積もりが届いたときにそのまま使えます。

見積書が届いたら確かめる4点
  1. パネルの型式は何か(末尾の1文字まで。この1行で保証年数が決まります)
  2. うちの屋根は雨漏り保証の対象か
  3. 塩害地域・積雪地域なら、その条件をどう見ているか
  4. 自然災害の補償が付いているなら、それは販売店が独自に付けたものか

いまの時点では、1番だけ覚えておけば足ります。なぜ型式の1行で決まるのかは、この記事の後半で扱います。

金額そのものの読み方は別の記事で整理しています(→ 見積書のどこを見れば判断できるのか)。

蓄電ラボ管理人

総額だけを見比べると、安いほうに必要な部材が入っていないことに気づけません。

金額が違う理由の半分は、明細の行数の違いです。同じ枚数・同じ型式かどうかを先に揃えてから、金額を比べてください。

どれを選べばいいのか

ここまでで、4系統と、型式の見方と、金額の見方が揃いました。ここから絞り込みます。

上から順に確かめてください
  1. 家の場所に条件があるか … 北側に載せる、雪が多い、海が近い。ここに当てはまると候補が先に決まります
  2. 屋根に何枚並ぶか … 面積が足りないほど、1枚あたりの出力が効いてきます
  3. 屋根が何面に分かれているか … 決まるのはパネルではなく、パワコンのほうです

1番目がいちばん強い条件です。家の場所で決まってしまうものから先に片づけます。

北側に載せるなら SP Black です

Nシリーズには SP Black という低反射のモデルがあります。受注生産で、メーカー希望小売価格を定めていないオープン価格です。

北側の屋根は、反射光が近所に向かうことがあります。そこに配慮した仕様のモデルがある、という位置づけです。

雪国向けのほっとパネルには、付けられる気温の条件があります

ほっとパネルは、太陽電池とヒーターを一体にして雪を融かす製品です。ただし、どこにでも付けられるわけではありません。

ほっとパネルを付けられる地域の条件
  • (A) 1月または2月のうち、平均気温の低いほうの月が −5℃以上
  • (B) 1月または2月のうち、最低気温の低いほうの月が −10℃以上

長州産業 ほっとパネル カタログ(2026年1月7日版)より。

つまり、寒すぎる地域には付けられません。雪が多ければ付く、という製品ではないところに注意してください。

電気も使います。定格消費電力は255Wで、カタログには「通電が必要ない場合はヒーターの電源をOFFに」「通電すると不要な電力を消費し電気代が加算されます」と書かれています。

そして、メーカー自身が次の注意書きを載せています。

太陽電池モジュールおよび太陽電池一体型ヒーターパネルがない屋根に比べて、多くの雪が遅くまで落ちる可能性があります/設置状況や気象条件によっては、本製品を設置することにより氷柱(つらら)が発生しやすくなる可能性があります

長州産業 ほっとパネル カタログ(2026年1月7日版)

さらに、落雪や氷柱による人や器物の破損、それらに関係する対策費用は保証の対象外とされています。

雪を融かす製品なのに雪が遅くまで残る、というのは分かりにくいところです。屋根に人が通る側があるかどうかを、設置の前に施工会社と確かめてください。

屋根に並ぶ枚数が少ない家ほど、Nシリーズが効きます

2番目は枚数です。載せられる容量は「1枚あたりの出力 × 枚数」で決まります。

Nシリーズの390Wは4系統でいちばん高い値です。15枚並べれば5.85kWになりますが、同じくらいの容量をBシリーズの364Wでつくると16枚必要になります。

屋根の面積や形の都合で並べられる枚数に上限があるとき、この差が効いてきます。逆に、屋根に余裕がある家なら、枚数のほうで容量を補えます。

ダイニングテーブルで書類を見比べている2人と、手元に置かれた電卓
屋根の条件と、並べられる枚数。ここまでは見積もりを取る前に確かめられます。

屋根が2面以上に分かれているなら、屋外設置タイプです

3番目は屋根の面数です。ここで決まるのはパネルではなく、パワコン(パワーコンディショナ)のほうです。パネルがつくった電気を家で使える形に変える機器で、屋根が何面に分かれているかで選ぶタイプが変わります。

表E|パワコンは屋内設置タイプと屋外設置タイプで中身が違う

屋内設置タイプ屋外設置タイプ
入力回路1回路/1MPPT4回路/4MPPT
接続箱別途必要カタログ原文「昇圧回路、接続箱不要で発電ロスがありません」
屋根面ごとの枚数原文「屋根面(回路)ごとにモジュールの枚数をそろえる必要がありません」
事前工事原文「あらかじめ自立運転コンセントを設置するための工事が必要です」

長州産業 Nシリーズ カタログ(2026年5月18日版)より。MPPT=最大電力点追従。屋根面ごとに最適な条件で発電させるための制御です。

屋根が2面以上に分かれている家は、屋外設置タイプです。入力が4回路あるので、面ごとに違う条件で発電させられます。屋根面ごとに枚数をそろえる必要もないので、南面に9枚・東面に6枚といった組み方ができます。

外壁に設置されたパワーコンディショナに作業手袋の手を添えている様子
パワコンは屋内タイプと屋外タイプで中身が違います。選ぶ基準は、屋根が何面に分かれているかです。

1面に収まる家は、屋内設置タイプで足ります。ただし屋内タイプには接続箱が、屋外タイプには自立運転コンセントの事前工事が、それぞれ別に要ります。どちらを選んでも、その行が見積書に載ります。

カタログの仕様一覧では、この2つで型式が分かれています。屋内タイプが SSITL30E3CS、屋外タイプが SSITL44B6CS です。提案されたパワコンがどちらかは、型式で分かります。

出力制御の地域では、パワコンだけでは連系できません

もう1つ、地域によっては出力制御に対応した設備が求められます。カタログの注記です。

出力制御に対応するためには、出力制御対応型のパワーコンディショナ、電力計測制御ユニット両方の導入と通信環境(インターネット接続)の準備が必要です

長州産業 Nシリーズ カタログ(2026年5月18日版)

つまり、パワコンを出力制御対応にするだけでは足りず、電力計測制御ユニットとインターネット環境も要ります。自分の地域が対象かどうかは、見積もりのときに確認してください。

うちの屋根に載るのか

ここは面積や面数の話ではなく、屋根のつくりの話です。同じ長州産業でも、屋根の形によって保証の効き方が変わります。

先に、聞き慣れない言葉を2つだけ説明します。陸屋根は、傾斜のない平らな屋根です。屋上として使える形で、パネルは架台で角度をつけて載せます。

金属折板屋根は、金属の板を波形に折り曲げた屋根で、工場や倉庫、車庫でよく使われます。

表G|雨漏り保証は、使う架台で対象が変わる

屋根・架台雨漏り保証
標準架台(スレート・瓦)対象
陸屋根架台対象外
金属折板屋根用架台対象外

長州産業「住宅用太陽光発電システム保証規定」(SK-250801)より。雨漏り保証は施工10年保証に含まれます。

陸屋根と金属折板屋根は、雨漏り保証の対象外です

長州産業は施工10年の保証に雨漏り保証を含めています。ただし、陸屋根の架台と金属折板屋根は、この雨漏り保証の対象から外れます。

自宅の屋根がこのどちらかなら、見積もりの段階で「雨漏りについては何がどう保証されるのか」を確認しておいてください。保証の対象外になるものは、後の章でまとめて並べます。

蓄電ラボ管理人

屋根の条件は、契約してから変えられないものがほとんどです。

陸屋根か、金属折板か。この2つは、見積もりを頼む前に自分で調べられます。

屋根の話は、載るか載らないかだけではありません。屋根の形によって、外れる保証があります。

評判・口コミはどうなのか

検索で出てくる声は、大きく3つに分かれます。順番に、公式の資料で答えられるところまで答えます。

「中国製では」という話への答え

公式がこの疑いに答えている場所は2つあります。ひとつは製品の特長ページに掲げられた表記、もうひとつはVR工場見学のページの説明文です。

長州産業株式会社 本社工場のヴァーチャル工場見学です。国内でこの規模を備えるのは唯一となった太陽電池モジュールの製造現場や、主力事業の一つである半導体・有機ELデバイス製造装置の開発現場を体験していただき、当社の技術と品質へのこだわりを感じていただければと思います。

長州産業「ライブラリ」(VR工場見学)

公式が掲げている表記は「太陽電池モジュールを国内生産」です。本社工場は山口県山陽小野田市にあり、東日本工場(福島県双葉郡楢葉町)が2026年秋に稼働予定とされています。

工場の中の様子まで公開している、という事実そのものが答えの一部になっています。口コミの真偽を追うより、公式が何をどこまで見せているかを確かめるほうが早く決まります。

「営業がしつこい」という話への答え

ここは公式が2025年11月5日にお知らせを出しています。

当社では直接お客様宅へ訪問しての販売・提案は行っておりません

長州産業「当社の社員と名乗る営業訪問、当社の委託と誤解させる点検訪問にご注意ください」(2025年11月5日)

つまり、訪問してくるのは長州産業そのものではなく、長州産業の製品を扱う販売施工店です。メーカーの名前が出てきたときは、話している相手がどの会社なのかを先に確かめてください。

「台風で壊れないか」という話への答え

試験の条件は公開されています。

表D|長州産業が公開している試験の条件

試験条件
風圧瞬間最大風速 63m/s
雹(ひょう)鋼球227g・直径38mm を落とす(JISより厳しい条件)
荷重1㎡あたり13.8kg=7〜8cmの積雪と同等

長州産業 スマートPVマルチ カタログ(2026年5月18日版)より。

設計のほうも数字が出ています。太陽電池モジュールと架台は建築基準法に準拠した設計で、モジュールは JIS C 61215-2 が規定する風圧荷重2400Paに耐える設計だと、太陽光のカタログの裏表紙に書かれています。

品質管理の数字もあります。高温高湿の試験は4,000時間(標準規格1,000時間の4倍)、温度サイクルは600サイクル(標準200の3倍)、耐荷重は設計荷重の1.5倍です。

毎月のランダム抜き取りと、外部認証機関による工場調査も公表されています。

ただし、ここで1つ分けて読んでください。丈夫に作ってあることと、壊れたときに保証が出ることは、別の話です。保証の対象になる範囲は次の次の章で扱います。

蓄電ラボ管理人

ここまでの3つは、どれも公式の資料で確かめられる範囲の話です。

口コミの文章を集めるより、試験の条件と公式のお知らせを1回読むほうが、判断は早く決まります。

評判の3つの疑いは、公式の資料でここまで答えが出ます。残るのは、自分が受け取る見積書の中身です。

長州産業を扱う会社を集めて、見積書を見比べる

同じ長州産業のパネルでも、会社によって提案される型式も、工事をする体制も変わります。サポートに「長州産業で検討したい」と伝えれば、長州産業を扱う会社を紹介してもらえます。

会社を1社ずつ探して連絡する作業はサービスに任せて、こちらは届いた見積書の型式と保証の条件を読むことに時間を使えます。

長州産業の見積もりを複数社で比べる(グリエネ)

※完全無料。地域と条件に応じて全国450社以上から最大5社まで。見積もりサービスの選び方は蓄電池の見積もりサイトおすすめ4選|失敗しない選び方と見積書チェックにまとめています。申し込んだ後の流れが不安な方はグリエネに実際に申し込んで分かった入口・断り方もどうぞ。紹介を受けても契約の義務はありません。

思ったとおりに発電しないのはどんなときか

見積もりには、年間の発電量のシミュレーションが付いてきます。ここではその数字の読み方を扱います。

カタログ自身が「最大でも70〜80%」と書いています

まず、メーカー自身がこう書いています。

発電電力は最大でも次の損失により、太陽電池容量の70〜80%程度になります

長州産業 Nシリーズ カタログ(2026年5月18日版)

そして、その内訳まで出しています。CS-390N11を15枚=5.85kWにした場合の例です。

図①|5.85kW が 4.81kW になるまで(4つの係数を順に掛ける)

太陽電池容量
5.85kW
×温度補正 92.6%
5.42kW
×パワコン変換 96.5%
5.23kW
×経時変化 95%
4.97kW
×アレイ回路 97%
4.81kW
0246kW

長州産業 Nシリーズ カタログ(2026年5月18日版)の計算例より。途中の値は小数第3位を丸めています。蓄電池も一緒に入れる構成では、パワコン変換効率が95%で計算されています。

4つの係数は、それぞれ何を引いているのか
  • 温度補正 92.6% … パネルは熱くなるほど出力が落ちます。カタログの出力は25℃での値で、夏の晴天時の表面温度は75℃と書かれています
  • パワコン変換 96.5% … パネルがつくった直流を、家で使う交流に変えるときに失われる分です
  • 経時変化 95% … 長く使ううちに、出力が少しずつ落ちる分です
  • アレイ回路 97% … 配線や、パネル1枚ずつの性能のばらつきで失われる分です

これは晴天のピークでもこうなる、という話です。曇りや雨の日は、ここからさらに落ちます。

ここでやることは1つです。見積もりのシミュレーション値が、パネルの合計出力に近い数字のまま出ていたら、何を引いた数字なのかを聞いてください。

メーカーが自分で4つの係数を出している以上、その内訳は答えられるはずです。

蓄電ラボ管理人

70〜80%という数字を、メーカー自身がカタログに書いているのは珍しいことです。

見積もりに載るのは計算の結果だけで、どの係数で計算したかまでは書かれていません。数字が高く見えたときほど、そこを聞く価値があります。

方角による差や、汚れ、曇りと雨の日の落ち方は、メーカーを問わず共通する話です。こちらにまとめています。

【2026年版】太陽光パネルの寿命は何年?劣化・パワコン交換・蓄電池セット寿命を電池開発エンジニアが解説

パネルは何年もつのか、発電量はどう落ちていくのかを、3つの機器に分けて整理しています。 → 読んでみる

買ったあとの25年・30年はどうなるか

同じ長州産業でも、載せるパネルによって保証年数が変わります。10年のものと30年のものがあり、その差は20年です。

同じ長州産業でも、パネルで保証年数が変わります

モジュールの出力保証は4段階です。

表F|載せるパネルで出力保証が4段階に分かれる

シリーズモジュール出力保証条文の中身%の基準
N30年1年目99%。2年目から毎年0.375ポイント下がり、25年目から30年目は90%で固定公称最大出力そのもの
B25年電力受給開始日から10年間は81%未満、11年目から15年間は72%未満JIS C 8918 6.1 の出力下限値(公称の90%)
G25年Bと同じ条文同じ(版によって 7.1 表記)
ほっとパネル10年81%未満/ヒーターの消費電力が定格の±15%を外れた場合同 6.1

※各シリーズのカタログ(NBGほっとパネル)および住宅用保証規定より。

注意したいのは、%の基準が同じではないことです。Nの99%や90%は公称最大出力そのものに対する割合ですが、B・G・ほっとパネルの81%や72%は、JIS C 8918 の出力下限値(公称の90%)に対する割合です。

%はシリーズをまたいで比べられないので、年数のほうで見てください。Nが30年、B・Gが25年、ほっとパネルが10年。この順番はどの基準でも変わりません。

年数は、金額が近いときの決め手として使うものです。ただし、年数より先に効くのは、このあと挙げる「保証が効く条件」です。満たしていなければ、30年と書かれていても付きません。

共通しているのは、構成機器15年と施工10年です

出力保証のほかに、4シリーズ共通の保証があります。

4シリーズに共通する保証
  • 構成機器 15年 … パワコン・接続箱・架台・延長ケーブルなど
  • 施工 10年雨漏り保証を含み、標準で装備
  • モニター・リモコン 2年

施工と雨漏りの保証が標準で付いてくるところは、見積もりで別料金として提示されていないかを確認してください。

保証が効くには4つの条件があります

年数だけ見ても意味がありません。条件を満たしていないと、その年数は付きません。

保証が効く4つの条件
  1. 長州産業が認定した施工認定店が工事をしていること
  2. カタログの仕様一覧に載っているモジュールだけで組んでいること
  3. 保証書を提示できること再発行されません
  4. 低圧連系であること

1番目と2番目は、カタログにこう書かれています。

長期保証制度の適用には、当社が認定した施工認定店による施工が必須で保証書発行までの所定の手続きを行っていただく必要があります。/*モジュール出力30年保証、構成機器15年保証は、本カタログの仕様一覧に掲載された太陽電池モジュールのみを使用してシステムを構成した場合に適用されます

長州産業 Nシリーズ カタログ(2026年5月18日版)

1番目は、見積もりを取るときに聞けば分かります。「御社は長州産業の施工認定店ですか」の一言で足ります。

対象外になるものがあります

住宅用保証規定(SK-250801・保証開始日が2025年10月1日以降)には、保証しない場合が並んでいます。

保証の対象外・お客様の負担になるもの
  • 天災地変(15項)
  • 塩害(16項)
  • 飛来物(17項)
  • 害獣・虫(18項)
  • 陸屋根架台・金属折板屋根の雨漏り
  • 落雪等に起因する人身事故・物損事故の費用は客負担(留意事項5)
  • 定期点検の費用・離島など遠隔地への出張費・修理の間の発電損失も客負担

長州産業「住宅用太陽光発電システム保証規定」(SK-250801)より。最新の内容は公式サイトで確認してください。

自然災害で壊れたらどうなるのか

台風・落雷・大雪・飛来物でパネルが割れたとき、メーカー保証からは出ません。天災地変も、塩害も、飛来物も対象外だからです。

そして保証規定の「その他」には、こう書かれています。

保証内容に記載されている不具合に対し、お客様の火災保険等にて保険金が支払われる場合、その保険金に相当する金額を支払いの対象となる損害額から控除します。

長州産業「住宅用太陽光発電システム保証規定」(SK-250801)

つまり、自然災害で壊れたときに見るのは、自宅の火災保険です。火災保険から出た分は、メーカー保証の支払い対象額から差し引かれます。

なお、販売施工店が独自に自然災害の補償を付けている場合があります。これはメーカーの保証とは別のものなので、見積書に書かれていたら「これは御社の補償ですか」と確認してください。

表H|自然災害でパネルが割れたとき、どこが出すのか

窓口自然災害で壊れたとき
メーカー保証出ません天災地変・塩害・飛来物・害獣は対象外
自宅の火災保険ここを見る出た保険金の分は、メーカー保証の支払対象額から差し引かれます
販売施工店の補償メーカーの保証とは別物。付いているかは見積書で確認

長州産業「住宅用太陽光発電システム保証規定」(SK-250801)より。販売施工店の補償は会社ごとに中身が違うので、内容は見積書と契約書で確かめてください。

蓄電ラボ管理人

自然災害の補償は、パネルを選ぶときにいちばん見落とされるところです。

メーカー保証を厚くするより、自宅の火災保険の対象に太陽光パネルが入っているかを確かめるほうが、実際には早く効きます。

見積もりを取る前と、取ったあとにやること

見積もりを取る前・取ったあとにやること
  • 屋根の形を確かめる(取る前) … 陸屋根と金属折板屋根は、雨漏り保証の対象から外れます
  • 自宅の火災保険を見る(取る前) … 自然災害で壊れたときに動くのはこちらです
  • 「御社は長州産業の施工認定店ですか」と聞く(会社に連絡したとき) … 認定店でないと保証が付きません
  • パネルの型式の1行を見る(見積書が届いたら) … ここで保証年数が20年変わります。保証書は再発行されないので、受け取ったら見積書と一緒に保管してください

上の2つは、見積もりを取る前に自分で確かめられます。3番目は、会社に連絡したときの最初の一言で終わります。

型式と保証年数を、会社ごとに見比べる

長州産業を扱う会社が並ぶので、提案されたパネルの型式と、工事をする会社の体制を同じ条件で比べられます。サポートに「長州産業で検討したい」と伝えれば、長州産業を扱う会社を紹介してもらえます。

会社を集める作業はサービスに任せて、こちらは型式の1行と、施工認定店かどうかを確かめることに時間を使えます。

型式と保証年数を会社ごとに比べる(グリエネ)

※完全無料。地域と条件に応じて全国450社以上から最大5社まで。見積もりサービスの選び方は蓄電池の見積もりサイトおすすめ4選|失敗しない選び方と見積書チェックにまとめています。申し込んだ後の流れが不安な方はグリエネに実際に申し込んで分かった入口・断り方もどうぞ。紹介を受けても契約の義務はありません。

よくある質問

長州産業の太陽光パネルはどこで作られていますか?

公式の表記は「太陽電池モジュールを国内生産」です。工場は山口県山陽小野田市にあり、福島県楢葉町にもう1つの工場が2026年秋に稼働予定とされています。

CS-335K41H という型式を見かけましたが、いま買えますか?

現行の公式カタログには載っていません。K系の旧型です。保証は「カタログの仕様一覧に掲載されたモジュールのみ」で組んだ場合に適用されるので、見積書の型式が現行のカタログにあるかどうかは確認しておいてください。

CS-223B81 と CS-223B81S は同じものですか?

別物です。出力はどちらも223Wですが、寸法が1,616×718mmと1,372×845mmで違います。屋根への並べ方が変わるので、見積書では末尾の1文字まで確認してください。

カーポートに載せられますか?

住宅用のカタログに載っている架台と工法は屋根用です。施工保証(雨漏り保証を含む)は長州産業の標準架台を使った場合が対象で、陸屋根架台と金属折板屋根用架台は対象から外れます。カーポートへの設置は施工会社ごとの対応になるので、「架台は標準架台か」「保証はどこまで付くか」を見積もりの段階で確認してください。

パネルは何年もちますか?

出力保証の年数は、寿命そのものではありません。保証は「この割合を下回ったら対応する」という約束で、年数が来たら止まるという意味ではありません。パネル・パワコン・蓄電池で寿命の考え方が違うので、パネルは何年もつのかで整理しています。

0円設置やリースで長州産業のパネルを付けられますか?

長州産業にはソラトモサービスという0円設置のサービスがありますが、新規の料金や条件は公式に公開されていません。0円で付ける仕組みそのものが自分の家で得になるかどうかは、0円で付けると自分の家では得になるのかで実額を比べています。

補助金は使えますか?

国と自治体に制度があります。ただし金額も条件も地域と年度で変わるので、この記事では具体額を出していません。お住まいの自治体の最新の要綱を確認してください。

まとめ

長州産業の太陽光パネルは、N・B・G・ほっとパネルの4系統です。違いの中でいちばん大きいのは、載せるパネルによって保証年数が変わることでした。

この記事で確かめたこと
  • 型式は末尾の1文字まで見る … 寸法もシリーズも、そこで変わります
  • カタログの価格は値引き前の上限 … 比べるのは総額ではなく明細の行です
  • 屋根が2面以上ならパワコンは屋外設置タイプ … 面ごとに枚数をそろえなくて済みます
  • メーカー自身が「最大でも70〜80%」と書いている … 見積もりに載るのは結果だけなので、内訳は聞けます
  • 保証年数は金額が近いときの決め手 … ただし施工認定店・保証書・カタログ掲載モジュール・低圧連系の4条件を満たさないと付きません
  • 自然災害で見るのは自宅の火災保険 … メーカー保証は天災地変を対象外としています

次にやることは、長州産業に決めているかどうかで変わります。

長州産業に決めている方は、パネルの型式と、工事をする会社が施工認定店かどうかを見比べる段階です。長州産業を扱う会社を集められるので、見積書の型式を会社ごとに並べられます。

  • 加盟店は審査を通過した会社だけ(施工実績・財務・法令順守)
  • 希望を伝えれば、長州産業を扱う会社を集められる
  • 個人情報はプライバシーマーク取得企業が暗号化して管理

長州産業を扱う会社の見積書を、型式で見比べる

保証が効くかどうかは、どのパネルを載せるかと、どの会社が工事をするかで決まります。その2つを同じ条件で並べられるのが、一括見積もりを使う理由です。

グリエネは東証プライム上場の株式会社じげんが運営していて、サポートに「長州産業で検討したい」と伝えれば、長州産業を扱う会社を紹介してもらえます。

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まだ工事をする会社から決めたい方は、先に施工体制から選ぶ順番になります。保証の前提が「認定された施工店が工事をすること」である以上、この順番でも筋が通ります。

自社施工の会社から選ぶ

ソーラーパートナーズは、加盟しているのが施工会社だけという一括見積もりサービスです。販売と施工が別会社にならないので、保証の前提になる施工体制から絞れます。

申し込んだあとに担当者から確認の連絡が入り、そこで要望を伝えてから会社が紹介されます。

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入口が違っても、届いた見積書でやることは同じです。パネルの型式の1行を、保証年数と突き合わせてください。

蓄電池も一緒に検討している方は、蓄電池は入れたほうがいいのか入れた場合に元が取れるのかを先に見ておくと、見積もりを取るときに伝える条件が決まります。

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この記事を書いた人

蓄電ラボ管理人。大手メーカーでリチウムイオン電池の開発に長年従事してきたエンジニアです。電池の設計・評価・充放電制御を現場で担ってきた経験をベースに、家庭用蓄電池・太陽光発電・V2H・リチウムイオン電池の劣化メカニズム・補助金(DR・FIT・自治体)を中立的なエンジニア視点で解説しています。

【扱うテーマ】家庭用蓄電池の選び方/メーカー横断レビュー/サイクル寿命と保証条件の透明性/電池が劣化する仕組みの技術解説/DR 補助金・FIT 2 段階制の影響試算/V2H と蓄電池の比較。

【執筆ポリシー】カタログ値と実測値のギャップを技術で読み解く/サイクル寿命非公開やリコール等の不利な情報も明記する/特定メーカーに偏らず、補助金込みの実質負担額で比較する。

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