【2026年最新】世田谷区に蓄電池の補助金はある?区の助成は終了、都の10万円/kWhは使える

世田谷区の蓄電池補助金は区の助成が令和6年度で終了。東京都の10万円/kWhだけが使え、蓄電容量7kWhなら70万円

世田谷区で蓄電池を入れると、いくら戻ってくるのか。区からは0円、東京都から最大120万円です。蓄電容量7kWhなら70万円が出ます。

世田谷区の蓄電池補助金 4つの要点
  • いくら — 区の助成は0円。東京都の10万円/kWh・上限120万円だけが使えます7kWhで70万円、10kWhで100万円。国のDR補助金は2026年5月29日に受付を終了しました
  • なぜ無いのか — 令和6年度を最後に廃止。区は理由を公表しています「国と都の補助金で費用の95%を得られており、区の誘発効果が低減した」。令和7年2月6日の区の資料です
  • 誰が — 東京都の要件を満たす方。太陽光は必須ではありません都内の住宅にSII登録機器を新しく設置すること。世田谷区に住民登録があるかどうかは問われません
  • いつまで — 実質の区切りは2026年10月1日この日以降に事前申込をする分から、対象機器が令和8年度の登録機だけに絞られます

この4つを、世田谷区の公式サイトと区が公表している事務事業概要・区議会に出した資料、東京都の実施要綱と申請の手引きにあたって順番に見ていきます。

区の助成が消えた経緯 → 都からいくら戻るか → 対象になる条件 → 期限から逆算したタイムリミット → 申請の順序、の順です。

蓄電ラボ管理人

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蓄電ラボ管理人

大手メーカーでリチウムイオン電池の開発に長年従事。さまざまな機器の電池設計・評価で培った知見をもとに、家庭用蓄電池の技術を中立的な立場で解説しています。

目次

世田谷区に蓄電池の補助金はある?【結論:令和6年度で終わった】

項目内容
区の助成(蓄電池)なし(0円)。令和6年度を最後にメニューから外れた
区の制度名世田谷区エコ住宅補助金(令和8年度)/担当=環境政策部 気候危機対策課
令和8年度の対象工事窓の断熱改修・高断熱ドア・高断熱浴槽・屋根の高反射改修の4つだけ
区の助成上限4メニュー合わせて20万円(蓄電池は含まれない)
太陽光の扱い令和8年度から対象外。令和7年度は区内事業者の施工に限って残っていた
V2H・EV充電設備区のメニューにはない。区は国の制度を案内している
東京都の助成10万円/kWh・上限120万円(2026年8月時点で受付中)
都との併用区の蓄電池助成が無いので、重ねる相手がいない

出典:世田谷区「令和8年度 世田谷区エコ住宅補助金 特設サイト」、世田谷区環境政策部「令和6年度/令和7年度 事務事業概要」、東京都「家庭における蓄電池導入促進事業(令和8年度)」。いずれも2026年8月12日確認。

23区のうち、蓄電池に区独自の助成が無いのは世田谷・渋谷・板橋・練馬の4区です。ただし世田谷区は「もともと無かった」わけではありません。令和6年度までは、区も蓄電池にお金を出していました。

戸建て住宅の外壁沿いに設置された家庭用蓄電池のユニット
蓄電池は屋外の外壁沿いに据え付けます。世田谷区の助成は無くなりましたが、東京都の助成は受け付けています。

いつまであったのか — 令和6年度まで「初期実効容量×1万円」

区が毎年公表している事務事業概要に、当時のメニューがそのまま残っています。令和6年度の分にはこう書かれています。

・断熱材の設置(工事経費の10%)・太陽光発電システム(1KW×3万円)・定置型蓄電池システム(初期実効容量×1万円)・小型ポータブル蓄電池(1万円)

世田谷区環境政策部「令和6年度 事務事業概要」

1kWhあたり1万円。上限は制度全体で20万円、太陽光発電システムを含む場合は30万円でした。いまの東京都が10万円/kWhですから、区の分は都の10分の1です。それでも当時は、区と都の2階建てが成立していました。

翌年の令和7年度版から、この2行は消えます。

年度区のエコ住宅補助金に蓄電池は太陽光は
令和6年度あり(定置型=初期実効容量×1万円/ポータブル=1万円)あり(1kW×3万円)
令和7年度なし(メニューから削除)あり(区内事業者の施工に限定)
令和8年度なしなし(対象外に)

※ 世田谷区環境政策部「令和6年度/令和7年度 事務事業概要」および令和8年度エコ住宅補助金の特設サイトより作成。令和8年度に残っているのは窓の断熱改修・高断熱ドア・高断熱浴槽・屋根の高反射改修の4メニューです。

なぜ無くなったのか — 区は「国と都で95%が出るから」と書いている

制度が消えた理由を、世田谷区は公表しています。令和7年2月6日に区がまとめた、家庭部門の脱炭素施策に関する資料です。

①定置型蓄電池は、国と都の補助金で費用の95%を得られており、区の誘発効果が低減した。

世田谷区環境政策部「家庭部門における脱炭素施策」(令和7年2月6日)

長い資料ですが、蓄電池について言っているのはひとつです。区が出さなくても、国と都でほとんど賄えている。だから区のお金は、まだ普及していない断熱改修のほうへ回す、という判断でした。

同じ資料には、区の予算が何に使われていたかも書かれています。

(令和6年度執行状況)総額 177,277千円 ・太陽光発電設備・蓄電池 119,433千円 ・家庭用燃料電池(エネファーム)17,450千円 ・外皮・開口部・屋根・壁等の断熱改修 41,035千円

世田谷区環境政策部「家庭部門における脱炭素施策」(令和7年2月6日)

1億7,700万円のうち1億1,900万円。区のエコ住宅補助のうち7割近くが、太陽光と蓄電池で使われていました。区としては、本来やりたかった断熱改修に予算が回らない状態だったわけです。

区が公表しているメニュー見直しの理由
  • 定置型蓄電池 → 廃止「国と都の補助金で費用の95%を得られており、区の誘発効果が低減した」
  • エネファーム → 廃止「民間事業者の企業努力もあり、趨勢により普及拡大しており、区の補助金の必要性が低くなっている」
  • 太陽光発電設備 → 区内事業者限定で継続(令和7年度)「区内事業者が施工することで、防水性や災害時の対処などの安心が確保されやすい」

押さえておきたいのは、区が「蓄電池は要らない」と言っているわけではないことです。同じ資料は蓄電池の普及そのものを「急速に導入が進んできており」と評価したうえで、区が上乗せする必要が薄れたと書いています。

実際、令和6年度は8月末までの当初予算分だけで408世帯が使いました。

🚨 2026年8月時点の状況
  • 区の助成が復活する予定は、公表されていません令和9年度以降の扱いについて、区は何も明言していません。年度ごとに対象メニューが大きく変わる制度なので、動きがあれば区の公式サイトで告知されます
  • 東京都の助成は受付中です10万円/kWh・上限120万円。区が出していた1万円/kWhと比べると、桁がひとつ違います

では東京都からいくら戻る? — 容量別の早見表

区の助成は無くなりました。ここから先を伸ばすのは東京都の側です。

東京都は蓄電容量1kWhあたり10万円。世田谷区の助成が無いぶん計算は単純で、容量にそのまま10万円を掛けた額が助成額になります。

蓄電容量東京都の助成国のDR補助金(終了)
4kWh40万円
5kWh50万円
7kWh70万円
10kWh100万円

上限は120万円なので、10kWhでもまだ上限には当たりません。ただし、この表がそのまま成り立つには条件がひとつあります。

※ すべて税抜・DR実証に参加しない場合。実際の交付額は対象経費の確定額と機器の登録値で決まるため、見積もりの段階で施工会社に確認してください。国のDR補助金(3.45万円/kWh・上限60万円)は2026年5月29日に受付を終了しています。

導入費用そのものが何年で回収できるかは蓄電池は何年で元が取れるのかに、東京都の制度全体は東京都の蓄電池補助金ガイドにまとめています。

早見表どおりに出る条件 — 総額が「容量 × 10万円」以上あること

東京都の助成額は、2つの数字を比べて小さいほうに決まります。

東京都の助成額の計算(都公式サイトの記載)
  1. 対象経費 =(蓄電池システム機器費 + 蓄電池システム工事費 + IoT機器費 + IoT工事費)- 国および他の地方公共団体からの補助金
  2. 助成額 = 蓄電容量 × 10万円 + DR実証参加10万円 +(IoT機器設置台数 × 5万円)
  3. この2つを比べて、小さいほうが助成金額(千円未満切り捨て・税抜計算)

①の末尾にある「他の地方公共団体からの補助金」が、区の助成のことです。港区なら20万円、品川区なら区の助成額がここで引かれ、そのぶん対象経費が小さくなります。世田谷区には引かれるものがありません。

東京都の助成額の決まり方

① 対象経費 区の助成が0円なので引かれない 150万円 機器費+工事費 150万円(税抜)がそのまま入る ② 助成額 70万円 蓄電容量7kWh × 10万円 小さいほうが助成金額 → 都は70万円 世田谷区0円 + 都70万円 = 受け取れるのは70万円

蓄電容量7kWh・機器費と工事費を合わせて150万円(税抜)のケース。DR実証には参加しない前提です。①②の呼び方は都の公式サイトの表記に合わせています。

①は150万円、②は70万円。小さいのは②なので、都の助成は70万円です。①が②を上回っていればよい、という関係になります。

結論:確かめるのは、これひとつだけ
  • 工事の税抜総額が「蓄電容量 × 10万円」以上あること7kWhなら70万円、10kWhなら100万円が分かれ目です。実際の工事費はこれを上回るのが普通なので、多くの場合は表どおりに出ます
  • これを下回ると、早見表より減ります7kWhで工事が60万円なら、助成も60万円で止まります。工事費を超える助成は出ません
  • 区の助成がある区より、条件はゆるくなります港区は7kWhで「総額90万円以上」が条件でした。世田谷区は引かれる助成が無いぶん、70万円で足ります

都の公式サイトには「1と2を比較し、どちらか小さい方を助成金額とします」「蓄電容量:10万円/kWh(助成対象経費(税抜)が上限になります)」と明記されています。

世田谷区の旧制度は「初期実効容量」、東京都は「蓄電容量」

容量そのものは、いまの世田谷区の助成には関係しません。ただし東京都の助成額は「蓄電容量」で決まります。

ここでつまずきやすいのが容量の呼び方です。カタログの表紙に大きく載っている「7.0kWh」のような数字と、都が計算に使う数字は、同じ機種でも一致しません。まず3つを整理します。

家庭用蓄電池の断面イラスト。全体を指す数字がカタログの「定格容量」とSII登録一覧の「蓄電容量」の2つあり、指す範囲は同じでも値は異なること、中央の青い部分だけが「初期実効容量」であることを示す図
カタログの「定格容量」もSII登録一覧の「蓄電容量」も箱ぜんぶを指しますが、SIIは一覧の値がカタログとは異なると明記しています。真ん中だけが「初期実効容量」です。東京都が使うのは蓄電容量、世田谷区が令和6年度まで使っていたのは初期実効容量です。
呼び方どう決まる数字か使う制度
定格容量電池が理論上ためられる量。メーカーがカタログに載せるカタログ表示用(品川区は書類として提出)
蓄電容量単電池の定格容量×公称電圧×セルの数。SIIが算出して登録一覧に載せる東京都
初期実効容量実際に出し入れできる量。JIS C 4413などの方法で算出し、登録一覧に載る港区/世田谷区の旧制度/国のDR補助金(終了)

世田谷区が令和6年度まで使っていたのは、いちばん下の初期実効容量でした。いま見るべきなのは東京都の蓄電容量です。当時の記憶で計算すると数字が合いません。

電池開発の現場から
  • 使わない領域をどれだけ取るかは、寿命と容量のトレードオフ蓄電池は満充電から空になるまで使い切る設計にはなっていません。安全側に広く余白を取れば長持ちしますが、そのぶん使える容量は小さくなります。メーカーごとに設計思想が違うので、定格が同じでも初期実効容量は製品によって差が出ます。

都に出す「蓄電容量」はカタログの数字ではない

東京都は「蓄電容量」としか書いていません。令和8年度の助成金申請の手引きを最初から最後まで見ても、「定格容量」も「初期実効容量」も一度も出てきません。

手がかりは対象機器の条件のほうにあり、都は助成の対象を、SII(環境共創イニシアチブ)が【パッケージ型番】として登録している蓄電池システムに限っています。そのSIIの一覧で、蓄電容量の欄にはこう注記されています。

単電池の定格容量、単電池の公称電圧、セルの数の積で算出された値です。(小数点第二位以下は切り捨て)製品HP、カタログ等に掲載されている値とは異なるのでご注意ください。

SII「蓄電システム 登録済製品一覧」※2 蓄電容量について

蓄電容量が指しているのは、定格容量と同じ「電池ぜんぶ」の量です。それでも数字がそろわないのは、SIIがセルの仕様から計算し直しているからです。

見積もりの段階で施工会社に「SII登録一覧の蓄電容量は何kWhですか」と聞いておけば確認できます。

都の120万円という上限は、外れることがある

もうひとつ、120万円という数字の位置づけも整理しておきます。実施要綱では、この上限は「DR実証に参加しない場合は、1戸当たり1,200,000円を上限額とし」という書き方で出てきます。

実施要綱 第4-4 から読み取れること
  • 上限は「参加しない場合」の中にしか書かれていないDR実証に参加すると、120万円の上限設定そのものが外れる。あわせて10万円、対応機器1台につき5万円が加算される
  • 参加しないなら、12kWhあたりが打ち止め10万円/kWhで120万円に届くのは12kWh。家庭用でここまでの容量を入れる例は多くない

ただし都のDR実証は、途中で解約したり協力しなかったりすると増額分の返還を求められる場合があります。また交付申請兼実績報告の受付後に「参加しない」から「参加する」へ変更することはできません。

申し込みの段階で決めておく必要があります。

国の補助金は上乗せできない — 2026年5月29日に受付終了

かつては国のDR補助金(3.45万円/kWh・上限60万円)も重ねられました。世田谷区が「国と都で費用の95%」と書いたのは、この国の枠がまだ生きていた頃の話です。いまは使えません。SIIの公式サイトに次の告知が出ています。

2026年5月29日(金)に交付申請額の合計額が予算に達したことを確認したため、公募は終了しました。

SII 令和7年度補正 蓄電システム等導入支援事業

公募期間は2026年12月10日までとされていましたが、予算に達したため前倒しで終了しました。公募要領にも「補助金申請額の合計が予算額に達した場合、申請受付期間内であっても交付申請の受付を終了する」と明記されています。

ここに注意
  • いま使えるのは、東京都の1本だけです「国+都+区の3階建て」「最大210万円」といった説明を見かけたら、2026年5月以前の情報の可能性があります。制度上3つを重ねること自体は可能でしたが、国の枠はすでに閉じています

区の助成は無くても、東京都の70万円は取りにいける

世田谷区からの上乗せはありませんが、東京都の助成(蓄電容量7kWhなら70万円)は受付中です。そして都は契約を結ぶ前に事前申込が要ります。ここを飛ばすと、こちらも受けられません。

省エネタイガーは東京都に特化した見積もりサービスで、東京都の補助金を事前の申込から交付申請、実績報告まで一気通貫で支援し、書類・写真の整備から電子申請の入力まで追加費用なしで対応すると公表しています。

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対応は東京都・戸建てが中心です。サービスの比べ方は東京で蓄電池の見積もりを取るならにまとめています。

自分は対象になる? — 誰が・どんな機器が

7kWhで70万円。では、これを受け取れるのはどんな人で、どんな機器なのかを確認します。区の助成が無いぶん、見るのは東京都の条件だけです。

東京都の蓄電池助成を受けられる条件

都内の住宅に、新しく蓄電池を設置すること既築・新築の区別はありません。機器が新規であれば対象です
SIIに登録された蓄電池システムであることパワーコンディショナだけを足すような、構成機器の一部の追加設置は対象外です
太陽光が既にある/同時に付ける/再エネ100%の電力メニューを契約している、のいずれか3つ目が使えるので、屋根に太陽光を載せられなくても申請できます
未使用の機器で、設置後もメーカー保証が続く状態であること中古品は対象外です
契約を結ぶ前に、東京都へ事前申込をしていること事前申込の受付通知(メール)を受け取った日以降でないと、工事契約に進めません
戸建てでも集合住宅でもよい分譲マンションは管理組合の管理者や管理組合法人が申請者になります。賃貸は機器を持つオーナーが申請します
世田谷区に住民登録があるかは問われない都外にお住まいでも、都内に設置するなら申請できます
店舗兼住宅で店舗部分だけに給電する場合は対象外居住部分で使うことが条件です

※ 東京都「家庭における蓄電池導入促進事業」実施要綱および申請の手引き(令和8年度)より作成(2026年8月12日確認)。所得制限の記載はありません。国および地方公共団体は助成対象者から除かれています。

太陽光がなくても申請できる — 再生可能エネルギーの電力メニューでも条件を満たせる

世田谷区は令和8年度から太陽光パネルも助成の対象外になりました。区の後押しが無いなかで太陽光まで一度に載せるのは、負担が大きくなります。

東京都の要件は、次の3つのいずれかです。

東京都が求める太陽光の条件(いずれか1つ)
  • ① 要件を満たす太陽光発電システムが既に付いている発電した電気を住宅の居住部分で使っていること。発電出力50kW未満が条件です
  • ② 蓄電池と同時に太陽光を新設する同じタイミングで載せる場合です
  • 再生可能エネルギー電力メニューを契約している都が公表する電力メニューのうち、再エネ利用率100.00%のものに限られます。この道なら太陽光そのものが要りません

単価はどれを選んでも10万円/kWhで同じです。ただし、すでに蓄電池がある家にユニットを増設する場合だけは「太陽光が既設であること」が必須で、③の電力メニューでは代えられません。

※ ③で申請した場合、処分制限期間(蓄電池システムは6年)が経過するまで、その電力メニューの契約を続ける義務があります。

住宅の玄関先で、施工会社のスタッフが住人に蓄電池の設置場所を説明している様子
設置できるかどうかは、現地を見てもらうのがいちばん早く分かります。

区に残っている助成は、蓄電池と一緒に使える?

蓄電池だけを入れる方は、この章を読み飛ばして構いません。世田谷区にも助成制度そのものは残っているので、家全体の工事を考えている方に向けて整理します。

この章でわかる3つ
  • 区に残っているのは断熱の4メニュー窓の断熱改修/高断熱ドア/高断熱浴槽/屋根の高反射改修。合計20万円が上限
  • 区内の施工業者と契約することが必須加算ではなく必須要件。蓄電池の工事とは別の会社になることがある
  • V2H・EV充電設備は区のメニューにない区は国の制度を案内している

区のエコ住宅補助金は、断熱の工事にだけ使える

令和8年度の世田谷区エコ住宅補助金は、対象工事を4つに絞りました。区の特設サイトにこう書かれています。

令和8年度世田谷区エコ住宅補助金では、太陽光パネル・定置型蓄電池・断熱フィルム工事はいずれも補助対象外となります。

世田谷区「令和8年度 世田谷区エコ住宅補助金 特設サイト」
対象工事補助単価
窓の断熱改修1万5千円/1窓(1連の窓)
高断熱ドアの設置1万5千円/1ドア
高断熱浴槽の設置7万円/1台
屋根の高反射改修7万円/1棟

蓄電池の工事に対しては1円も出ません。ただし同じ年に窓や浴槽の工事もするなら、そちらでは区の助成が使えます。制度が別なので、東京都の蓄電池助成とぶつかることもありません。

区の助成を使うときの注意(2026年8月時点)
  • 区内に店舗や営業所を置く施工業者と契約すること必須要件です。蓄電池を頼む会社とは別に、断熱工事は区内の業者へ依頼する形になることがあります
  • 令和8年度から事前登録制になりました工事契約を結んだあと、交付申請までに事前登録が必要です。手続きは原則すべて電子申請で、窓口では受け付けていません
  • 2026年8月時点で、前期の受付は終了しています区は2026年7月21日に「前期予算額が上限に達したため、前期分の事前登録受付を終了しました」と告知しました。後期分は2026年10月1日から開始予定です

※ 新築住宅は対象外、申請者は個人に限られ、特別区民税・都民税の滞納がないことも条件です。同一年度内の助成は申請者1人につき1回のみ。最新の受付状況は区の特設サイトで確認してください。

V2H・EV充電設備は区のメニューにない

世田谷区には、V2HやEV充電設備を対象にした助成がありません。区のページは、国(次世代自動車振興センター)のV2H充放電設備への補助を紹介するにとどめています。

電気自動車と組み合わせたい場合は、国と東京都の制度を直接見にいくことになります。蓄電池の助成とは別の事業なので、申請も別々です。

戸建て住宅の外観。屋根に太陽光パネル、外壁沿いに家庭用蓄電池、カーポートにEV充電設備と電気自動車が設置されている
屋根の太陽光、外壁の蓄電池、カーポートのEV充電設備。世田谷区の助成が使えるのは、この写真のなかでは断熱工事だけです。

パワコンを兼用する機種は、見積書の書き方で助成額が変わる

蓄電池と太陽光、あるいはV2Hを一度に入れる場合、都の側に落とし穴があります。トライブリッドやハイブリッドのパワーコンディショナを使うときです。

トライブリッド・ハイブリッド等、同一のパワーコンディショナが含まれる複数機器を複数事業に申請する場合、どれか一つの事業にパワーコンディショナの費用を寄せて申請を行ってください。その際、事業の優先度は、「蓄電池>V2H>太陽光」としてください。

東京都「家庭における蓄電池導入促進事業」申請の手引き

1台のパワコンで蓄電池も太陽光もV2Hも動かす機種なら、その費用はどれか1つの事業にだけ計上します。優先されるのは蓄電池です。つまり見積書の作り方しだいで助成額が変わります。

この構成を考えているなら、見積もりの段階で施工会社に伝えておいてください。省エネタイガーのように東京都の助成に慣れている会社なら、この寄せ方まで含めて組み立てられます。

いつまでに動けばいい? — 実質の区切りは2026年10月1日

条件を満たしていても、期限を過ぎると受け取れません。世田谷区への申請は無いので、見るべき期限は東京都の側だけです。

そして東京都の受付には、終わりの日付が公表されていません。代わりに置かれているのが、対象機器を絞り込む2026年10月1日という区切りです。

10月1日から、対象になる機器が変わる

令和8年10月1日以降に事前申込をする場合、助成対象機器の要件が変わります。国の「二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(戸建て住宅・集合住宅のZEH化・省CO2化促進事業)」における補助対象機器として、SIIによって令和8年度の登録済製品一覧に登録された機器のみが助成対象となります。

東京都「家庭における蓄電池導入促進事業(令和8年度)」

これまでは令和4〜7年度に登録された機器も対象でしたが、10月1日以降に事前申込をする分からは令和8年度の登録機器に限られます。

検討している機種が令和8年度の一覧に載っているかどうかで、助成が使えるかどうかが変わります。

※ 2026年4月1日から6月30日までに契約締結、または契約・工事が完了した事業は、事前申込の前でも助成対象になります(経過措置)。2026年3月31日までに契約した場合は対象外です。

契約より前に、都へ事前申込を出す

東京都の助成でいちばん多い取りこぼしがここです。契約を結ぶ前に事前申込を出していないと、対象になりません。事前申込の受付通知(メール)を受け取った日以降から、工事契約に進めます。

見積もりを取りはじめてから着工できるまでを、実際の時間で並べるとこうなります。

見積もりから着工までにかかる時間

東京都へ事前申込 契約を結ぶ前に 2〜4週間 見積もり・ 機種を決める 受付通知 を待つ 契約・着工 工事・支払い 今日 1か月後 2か月後 3か月後 見積もりから着工まで 早くて1か月・長いと2か月

世田谷区への工事前申請と審査が無いぶん、区の助成がある区より1か月ほど短くなります。事前申込の受付通知が届くまでの日数は都が公表していないため、図では短めに置いています。

やること遅くともこの時期には
見積もりを取る・機種を決める着工予定日の1〜2か月前
東京都へ事前申込(契約の前契約を結ぶ前
事前申込の受付通知(メール)を受け取る
契約・着工・工事完了・支払い受付通知を受け取ってから
東京都へ交付申請兼実績報告事前申込が受理された日から1年以内

交付申請兼実績報告の期限は「事前申込が受理された日から1年以内」または「令和11年3月30日」のいずれか早い日です。交付決定通知が届いてから振込まで1〜2か月程度かかります。令和8年度からは、実績報告のときに金融機関発行の証明書等の提出が必要になりました。

住宅のダイニングテーブルで、夫婦が補助金の申請書類と見積書を見比べている様子
契約を結ぶ前に出すのが東京都の事前申込です。見積書がそろった段階で確認しておきます。

10月1日の区切りに間に合うか、機種が要件を満たすかを先に確かめる

東京都は10月1日から対象機器の条件が変わり、事前申込は契約の前でなければ受け付けられません。動ける期間は思っているより短くなります。

省エネタイガーは東京都に特化した見積もりサービスで、東京都の補助金の申請を事前の申込から実績報告まで支援すると公表しています。

いまの検討状況で申請が間に合うか、機種が令和8年度の登録機器かは、見積もりの段階で確認できます。

事前申込に間に合うか無料で相談する(省エネタイガー)

対応は東京都・戸建てが中心です。無料で見積もりのみの依頼もできます。

どの順で申請する? — 見るのは東京都だけ

条件も期限も分かったところで、最後に手続きの順序です。世田谷区への申請が無いので、A型の区より工程は少なくなります。

世田谷区で東京都の助成を使うときの順序
  1. 東京都へ事前申込(契約を結ぶ前)
  2. 事前申込受付通知(メール)を受け取る
  3. 事前申請申込受領通知(郵送)を受け取る
  4. 契約・着工・工事完了・支払い
  5. 東京都へ交付申請兼実績報告
  6. 交付決定通知を受け取る
  7. 振込(交付決定通知の送付から1〜2か月程度)

区の助成がある区なら、ここに「区へ工事前申請」「区の交付決定を待つ」「区へ完了報告」「区の確定通知を都へ添付」という工程が加わります。世田谷区ではその往復がまるごと無くなります。

なお、東京都に他の補助金の交付額確定通知書を出す必要があるのは「国及び他の補助金に申請した場合に限る」とされています。世田谷区から蓄電池の助成を受けることは無いので、この書類は要りません。

区の助成メニューの最新情報は、世田谷区の公式サイトで確認してください。
世田谷区公式「令和8年度 世田谷区エコ住宅補助金 特設サイト」
世田谷区公式「省エネ等支援策・助成制度」
制度そのものへの問い合わせ先は、環境政策部 気候危機対策課(03-6432-7133)です。

この手続き、自分でやる? 任せる?

工程が少ないとはいえ、契約の前に事前申込を出し、工事が終わったら実績報告を出す、という流れは自分でも管理できます。いっぽうで、見積もりサービスや施工会社のなかには、この申請を代行するところがあります。

代行を頼むときに確認したい4点
  • どこまで代行してくれるか書類の作成だけか、現況写真の撮影や図面の用意まで含むかで手間がまったく変わります
  • 事前申込から実績報告まで通してくれるか都の手続きは契約前と工事後の2回に分かれます。片方だけの代行だと、結局もう片方は自分で出すことになります
  • 追加費用がかかるか代行を有料オプションにしている会社と、無料で含めている会社があります
  • SII登録機器かどうかを確かめてくれるか2026年10月1日以降は令和8年度の登録機器だけが対象です。ここを外すと助成そのものが受けられません

たとえば省エネタイガーは東京都に特化した見積もりサービスで、東京都の補助金については、事前の申込から交付申請、実績報告まで一気通貫で支援すると公表しています。

書類・写真・図面の整備、電子申請の入力、差戻しへの対応までとあり、申請サポートに追加費用はかからないとも明記しています。

実際に使った人の評価が気になるなら省エネタイガーの評判・口コミにまとめています。

補助金の申請書類を自分で用意する場合と、施工会社に任せる場合を並べたイラスト
申請書類を自分で用意するか、施工会社に任せるか。世田谷区では都への手続きだけを考えればすみます。

世田谷区は、都の共同購入で施工を任される会社がある区

東京都には、参加者をまとめて募ることで価格を下げる「太陽光発電及び蓄電池グループ購入促進事業」があります。この事業では、見積もりを出す施工事業者がエリアごとに決められていて、参加者が選ぶことはできません。

令和8年度の第1次募集で「蓄電池のみを設置する場合」の担当エリア表を見ると、世田谷区の欄はこうなっています。

奥多摩町、檜原村、青梅市、日の出町、あきる野市、羽村市、瑞穂町、武蔵村山市、東大和市、福生市、昭島市、立川市、国分寺市、日野市、府中市、小金井市、狛江市、世田谷区 / 株式会社PFA(省エネタイガー)

東京都「太陽光発電・蓄電池 グループ購入事業」令和8年度 第1次募集

23区のなかで、省エネタイガーが担当エリアに入っているのは世田谷区だけです。都の事業で施工を任される事業者として、第三者の審査を通っている、という見方ができます。

ここを混同しないでください
  • 共同購入に参加していなくても、個人で直接申し込めます共同購入は都が参加者をまとめて募る別の仕組みで、参加登録の受付期間が決まっています。通常の見積もり依頼はこれとは関係なく、いつでも申し込めます
  • 担当エリアと、会社の対応エリアは別のものです共同購入の担当は世田谷区ですが、通常の見積もりは東京都全域が対象です

※ 東京都環境局「太陽光発電及び蓄電池グループ購入促進事業」の令和8年度 第1次募集・蓄電池のみのエリア表より(2026年8月12日確認)。共同購入の参加登録は第1期の受付が終了しており、次回の実施時期は都のページで案内されます。

世田谷区の蓄電池補助金についてよくある質問

世田谷区に蓄電池の補助金はありますか?

令和8年度はありません。区のエコ住宅補助金の対象工事は「窓の断熱改修」「高断熱ドアの設置」「高断熱浴槽の設置」「屋根の高反射改修」の4つで、区の特設サイトにも「太陽光パネル・定置型蓄電池・断熱フィルム工事はいずれも補助対象外となります」と明記されています。ただし東京都の助成(10万円/kWh・上限120万円)は受け付けているので、蓄電容量7kWhなら70万円が受け取れます。

いつから対象外になったのですか?

令和7年度からです。区の事務事業概要を年度で比べると、令和6年度には「定置型蓄電池システム(初期実効容量×1万円)」「小型ポータブル蓄電池(1万円)」が載っていますが、令和7年度版では消えています。太陽光発電システムは令和7年度に区内事業者の施工限定で残り、令和8年度から対象外になりました。

なぜ区の助成が無くなったのですか?

区は理由を公表しています。令和7年2月6日の資料に「定置型蓄電池は、国と都の補助金で費用の95%を得られており、区の誘発効果が低減した」とあり、区が上乗せしなくても国と都でほとんど賄えている、という判断でした。同じ資料によれば、令和6年度は区のエコ住宅補助1億7,700万円のうち1億1,900万円が太陽光と蓄電池で使われており、断熱改修に予算が回らない状態だったことも背景にあります。

太陽光がなくても東京都の助成は受けられますか?

受けられます。都の要件は「太陽光が既設」「蓄電池と同時に太陽光を新設」「再生可能エネルギー電力メニューを契約済み」のいずれかで、3つ目なら太陽光そのものが要りません。ただし対象になるのは、都が公表する電力メニューのうち再エネ利用率100.00%のものに限られ、処分制限期間(蓄電池システムは6年)が経過するまで契約を続ける義務があります。すでにある蓄電池にユニットを増設する場合だけは、太陽光が既設であることが必須です。

区のエコ住宅補助金と東京都の蓄電池助成は一緒に使えますか?

対象になる工事が別なので、そもそもぶつかりません。区の助成は断熱の4メニューだけ、都の助成は蓄電池だけです。同じ年に窓の断熱と蓄電池の設置を両方やるなら、断熱は区へ、蓄電池は都へ、それぞれ申請することになります。ただし区の助成は区内に店舗や営業所を置く施工業者との契約が必須で、令和8年度から事前登録制になっている点に注意してください。

補助金があっても、蓄電池はやめたほうがいいのでは?

補助金は負担額を下げますが、向き不向きまでは変えません。蓄電池が合うかどうかは、停電への備えをどれだけ重く見るか、そして昼につくった電気や夜間の安い電気をどれだけ自分の家で使い切れるかで決まります。世田谷区は区の上乗せが無いので、都の70万円だけを前提に考えることになります。蓄電池はやめたほうがいい?と言われる理由何年で元が取れるのかを先に読んで、そのうえで申請の準備に進むのが確実です。

まとめ — 世田谷区で蓄電池の補助金を取りにいくなら

この記事の要点
  • 区の助成は令和6年度で終了。復活の予定は公表されていない区は「国と都の補助金で費用の95%を得られており、区の誘発効果が低減した」と理由まで書いている。令和8年度に残っているのは断熱の4メニューだけ
  • いま取れるのは東京都の10万円/kWh。7kWhで70万円、10kWhで100万円区の助成が無いぶん対象経費から引かれるものがなく、工事の税抜総額が「容量×10万円」以上あれば表どおりに出る
  • 都は契約を結ぶ前に事前申込。2026年10月1日から対象機器が変わる区への工事前申請が無いので、見積もりから着工までは区の助成がある区より1か月ほど短い
  • 東京都に特化した見積もりサービス(無料)
  • 都の補助金は事前の申込から実績報告まで一気通貫・書類や電子申請の入力も追加費用なしと公表
  • 都の共同購入で、世田谷区の施工を担当する事業者に選ばれている

区の上乗せが無いぶん、東京都の70万円を取りこぼさない

世田谷区からの助成はありませんが、東京都の分だけで7kWhなら70万円です。契約の前に事前申込を出しておかないと、これも受け取れません。

省エネタイガーは東京都に特化した見積もりサービスで、東京都の補助金を事前の申込から交付申請、実績報告まで一気通貫で支援し、申請サポートに追加費用はかからないと公表しています。

まずは無料の見積もりから条件を確認できます。

東京都の補助金を活かした見積もりを取る(省エネタイガー)

対応は東京都・戸建てが中心です。申し込む前の不安は省エネタイガーの評判・口コミもあわせてどうぞ。

本記事の金額・期限・受付状況は2026年8月12日時点で、世田谷区および東京都の公表資料をもとに整理したものです。区の助成メニューは年度ごとに変わります。申請の前に必ず各窓口で最新の情報をご確認ください。

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この記事を書いた人

蓄電ラボ管理人。大手メーカーでリチウムイオン電池の開発に長年従事してきたエンジニアです。電池の設計・評価・充放電制御を現場で担ってきた経験をベースに、家庭用蓄電池・太陽光発電・V2H・リチウムイオン電池の劣化メカニズム・補助金(DR・FIT・自治体)を中立的なエンジニア視点で解説しています。

【扱うテーマ】家庭用蓄電池の選び方/メーカー横断レビュー/サイクル寿命と保証条件の透明性/電池が劣化する仕組みの技術解説/DR 補助金・FIT 2 段階制の影響試算/V2H と蓄電池の比較。

【執筆ポリシー】カタログ値と実測値のギャップを技術で読み解く/サイクル寿命非公開やリコール等の不利な情報も明記する/特定メーカーに偏らず、補助金込みの実質負担額で比較する。

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